みるく工房飛鳥通信 西井牧場のasukaの独り言
|
激しい風が桜の木を揺らす
桜吹雪がみごとに舞う
早かった桜も今日で終わりか
しだいに雲行きがあやしくなって来た、
はかなく散る桜がいように虚しく見える |
牛歩の遍歴 十九歩目
|
入学のその当日の夜、緊張と疲れで知らないうちに眠りに入ってしまった、
けたたましいベルの音で目が覚めた、何が起こったのだ、ドアの向こうの廊下ではざわめきと叫び声が聞こえる、時間を見ると夜中の12時を過ぎた所だ、慌てて上体を起した時、おもいっきり天井に頭をぶつけた俺は2段ベットの上にいる事を忘れていた、こんな時によりによって上にいるなんて、依然ベルは寮全体に鳴り響く、ベットの階段を降りるともう部屋の仲間はすでにおらず廊下のほうへ出ていっているみたいだ、なんて白状なヤツらばかりだ誰も俺を起してくれない何が起こったのか分からないまま廊下に出てみると先輩達が消火器を振りかざしながら撒いてるのだ。
|
|
ようやく事の事情が分かってきた「先輩達の挨拶回り」だと言うことが、新入生を追いかけ回し捕まえてはパンツを剥いでいく、あまりにも大人げの無い行動にあきれた俺は愕然としまたベットにもどり床につくことにした、やがて非常ベルも鳴りおさまりドアの向こうの騒ぎも静まってきたようだ、ふと、気が付くとスピーカーから流れる声「点呼の時間やから廊下に出ろ」回りを見渡すともう明るい昨夜の騒ぎ嘘のように思われた、
朝の点呼の時間、新入生は初日とあって廊下に並んで点呼を待っているのに、先輩達は寝たまま、俺は2階にいたので順番がなかなか回ってこない廊下に立ったまま5分以上はたっただろうか、ようやく先輩の姿が見えた時なんとだらだらしたチェックの仕方、これじゃ時間かかるのも無理は無い、
7時半から朝食が始まる、服を着替え下に降りるとみんなが列をつくって待っている、先輩たちはパジャマのままでだらしなく並んでいる、こんな姿がこの先の自分の姿になろうとはその時は思うすべも無かった。
|