みるく工房飛鳥通信 西井牧場のａｓｕｋａの独り言 梅の花も勢いが衰え 牛舎の山桜にもう蕾がつき始めた、 畦道にはタンポポが咲き乱れ足早に春が駆け寄って来た。 スローからファーストへ気分転換しなければ追い越されそうだ。 牛歩の遍歴　十八歩目 入学式の朝が来た、いつもの清々しい朝日を浴びながら一路、農業大学校へと向かう、近くにありながらまじまじと見たことが無かった大学だが、校門をくぐると何故か新鮮で期待感にあふれ、胸をはずませた記憶がある。 今回、農業高校からの入学生が多く、我が母校からも顔見知りの友が多数いた。 その当時体育館などのような洒落た物は無く、会議室で入学式だった。なにしろ1学年４０人程の人数で短期なので２学年とも合わしても８０名たらずだ、だから会議室でも充分事は足りる。 無事、入学式も終わり寮に案内される部屋割はもうすでに決められており荷物を持って寮に入ると思わず「何、これ」この違和感、汚い、壁はボロボロでどのように表現したいいのか、住めば都と言うけれどこの環境に慣れる事ができるのかと思わされるほどの酷さだった。 今日から寮生活が始まる、その夜は先輩達による入寮の歓迎会が行われた、何事も起こらずに事は運ぶと思いきや事件は夜中に起こったのだ。