みるく工房飛鳥通信 西井牧場のasukaの独り言
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もう、節分?自作の大豆を炒って豆まきをしたのが懐かしい・・・。後で、おふくろがほうきで掃いていたっけ・・あの日にかえりたい・・ユーミンを聞きながら。立春、ようやく春の息吹・・・先日の小春日和で菜の花が・・・。今は、寒さで凍えそう・・コートでも貸してあげようか・・ |
牛歩の遍歴 十五歩目
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高校も、いよいよ3年、回りは就職だの進学だの、あわただしくなってきた。俺は、県内の農業大学校へ進む予定で当時、殆ど推薦で入学できると言う安心感があり、相変わらずののんびりとしたペースで毎日を過ごしていた。部室でC子に会っても同じだった。「あくせくしてもしかたがないわ」って感じで意気投合していた。ある日、そのC子が剣道部の彼と言い争いをしている所に出くわした、俺は見て見ぬ振りをして通リ過ぎてしまった、人のもめごとにせっかいする事も無いだろう。そこまでお人よしでもないし人それぞれ色んな理由があるのだから。翌日、C子にいつも通り電車で出会う、気のせいかいつもと違う、何かよそよそしく俺に近寄ってくる。昨日の事で吹っ切れたのだろうか、しだいにC子との仲が急接近してきた。帰る時も彼女が待っていてくれたり、同じ市内と言うので家まで遊びに行ったりするようになった。 |
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高校生活最後の年は、彼女との思い出がぎっしりと詰まった。今でも忘れがたい1ページだ。ちょうど今頃1月も終わろうとしている時、俺は推薦で大学も決まり安堵感でいっぱいだったが彼女は就職をするとの事でまだ決まっていなかった。彼女から今度、大阪に引越しをするから大阪の職場を探すと電話があり一緒に着いて行ってくれないかと頼まれた。その当日、何年かぶりに大阪に行くと都会の慌しさや匂いが俺の眠っていたもう一人の俺が活動し始めた。「俺も大阪で働きたい」と言う衝動にかりたたれた。数日後、彼女から就職受かったわと連絡があり、なお更大阪への憧れが俺を襲う、2月に入って「あっ」と言う間に卒業式、何の未練も無く「笑って、さらばじゃ」って、それよりやはり大阪が気になる。春休みに入った事だしバイトで大阪へ行こうと決心したのも彼女がいたからだと思う。両親には内緒で寮つきの運送屋さんを見つけしばらくの間、家を出る決心をした。いよいよ、その決行日がきた。 |