みるく工房飛鳥 心のふるさと明日香って・・「ほっと・・」するよね 自然がいっぱい 言いあらわす事のできない 安堵感があるのは私だけ 疲れた時 むなしい時 かなしい時 たのしい時 ふり返れば、そこには いつも明日香がある
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m.asuka牛歩の遍歴 進めるところまで進みます。
みるく工房飛鳥通信 西井牧場のasukaの独り言

牛歩の遍歴 三十八歩目
日にちが経つのは早いものでC子と会ったのはつい最近と思っているともう、スイスへ旅立ちの日が来た、前日にC子から「明日は、よう見送りにいかんで涙を見せるのがイヤやからな」と言う電話があった。「あぁ、俺はいいよ今度帰ってきたらゆっくりと会えるからなぁ・・」と言い返すと「国際電話したるから向こうへ行ったら番号教えてや、声聞かんなん寂しいやろ」と相変わらずの強気の性格やった。
大学の卒業式を迎える前に出発と言う事で、後で聞いた話だけど親父が卒業証書を貰いに行ったようである。
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旅立ちの当日、実習先のご主人が親父と一緒に空港まで見送りに来てくれた、チケットはなんと大韓航空の南回りで、後で知らされたのだがざっと24時間はかかるそうだ。
実習先のご主人が空港ロビーで何やら知らない人と話しているかと思うとこちらに近づいて来た「こちらの方が同じスイスにいくそうだ、この人について行きや」って歳は40位で金髪の外人さんだった、またご主人が外人さんに話し掛けている「一緒に連れて行ってくれるように頼んだからついて行ったらいいわ」って「ところで今のは何語?」って聞くと「ドイツ語や、まだ何とか覚えてるわ自分も向こうへ行ったら直ぐにしゃべれるから」
簡単に言ってくれるけど・・・と言ってる間に搭乗の時間がきた。
「元気で頑張ってこいよ」の言葉に励まされ搭乗手続きを行いゲートをくぐり飛行機に向かう、あっそうやさっきの外人さんは何処へ行ったのやろと思いあたりを見渡すと後ろの方に姿を見つけた、俺は歩くスピードをゆるめその人と同じ歩調でついて行くように歩いた「この人にさえついて行けば無事に着けるはずや」とはぐれ無いように気をつけようと
心に思ったものである。何分、初めての経験なので大丈夫やと言う反面どうしょうと言う気持ちが入り混じりやはり不安の法が大勢をしめていた。
飛行機に乗り込むと偶然にも席がその人の隣で今までの不安が少しは安らいだような気がした。まもなく機体が動き始めた、窓越しに見える空港の見送りのデッキを見つめているうちに「あそこで親父が見送ってくれているんかな」と思うと急に涙が込み上げてきたのだった、回りの人に気づかれないようにじっと涙がこぼれないようにこらえ何事も無かったような振る舞いをした記憶がある。
飛行機は俺の複雑な心境を乗せたまま滑るように飛び立ったのである。

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